瀬田1500系電車

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瀬田電気鉄道1500系電車(せたでんきてつどう1500けいでんしゃ)は、1990年2月1日に営業運転を開始した瀬田電気鉄道の通勤形電車である。

瀬田1500系電車
1500系基本編成(改修後)
(2010年8月20日 東森駅)
基本情報
運用者 瀬田電鉄
製造所 宝条工廠
瀬田車両
製造年 1989年 - 1999年
運用開始 1990年2月1日
投入先 瀬田本線
主要諸元
編成 基本4両、付属2両
MT比2:3)
軌間 1,067 mm
電気方式 直流 1,500 V架空電車線方式
最高運転速度 115 km/h
設計最高速度 115 km/h
起動加速度 3.5 km/h/s
減速度(常用) 4.0 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 基本編成 - 1,412名
付属編成 - 760名
編成重量 341.6 t(基本編成 - 4M6T)
163.2 t(付属編成 - 2M3T)
最大寸法
(長・幅・高)
20,000 × 2,950 × 3,640 mm
(普通車)
車体 ステンレス
台車 WDT57
主電動機 かご形三相誘導電動機 MT75 × 4基/両
主電動機出力 140 kW (1時間定格)
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 6.06 (16:97)
編成出力 2,240 kW(基本編成 - 4M6T)
1,120 kW(付属編成 - 2M3T)
制御方式 VVVFインバータ制御
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ
全電気ブレーキ
抑速ブレーキ
保安装置 関南ATS・西京ATO
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概要

1000系で製造上の欠陥が見つかったため、瀬田電鉄内の車輛不足を補うために宝条工廠で製造されるHT1000形をベースに製造された。同時期に1700系が製造されている。1989年10月12日に新車両投入の広報を発表[1]し、1990年2月1日に運行を開始した。当初は1700系と同様、烏倉電鉄との直通が想定された仕様で投入される予定であったが、1000系との互換を持たせるため後回しになることになった。このため直通先向け保安装置の設置は後から行われ、後述の保安装置設置問題を引き起こす原因にもなった。

設備

置き換え元であった1000系は貫通扉が設けられていなかったが、今後の地下路線の建設や緊急事態への対応策として貫通扉を搭載するHT1000形を採用した。

1000系同様、混雑緩和のため、2,950 mm 拡幅車体を採用している。ただし、瀬田本線以外でのホーム高さへの考慮はなされていないため、直通線乗り入れ時には段差が大きくなる区間も存在した。改修工事後は内装部分が大きく改修され、千鳥配置で車内案内表示装置(LCD)が設置されたほか、手摺などが増設され安全性が向上している。1700系同様、ワンマン運転装置及び手動ドア開閉ボタンは装備されていない。

前面の特徴的な前照灯デザインは概ねHT車そのままであるものの、改修工事後は排障器(スカート)が交換され、交換前にあったスカート部分補助灯兼尾灯は消滅してしまっている。

瀬田電気鉄道湾岸線の開業に伴い、新しい保安システムが導入されることとなったが、本列車の設備には既に新しい保安設備を増設する余裕がなく、本列車は2011年5月を持って全車廃車となった。 尚、後継車両として2200系が2010年から順次導入されている。

編成

2010年3月12日時点(引退直前)での運用は以下の通りであった。

  • 瀬田検車区所属車
←瀬田方面 鳥丘方面→
1次車 1510(Mc) 1520(M) 1530(T) 1550(Tc)
2次車 1560(Mc) 1570(M) 1580(T) 1590(Tc)
  • 新鳥丘検車区所属車
←瀬田方面 鳥丘方面→
1次車 1510(Mc) 1520(M) 1530(T) 1550(Tc)
2次車 1560(Mc) 1570(M) 1580(T) 1590(Tc)
  • 臨海車両基地所属車
←瀬田方面 鳥丘方面→
1次車 1510(Mc) 1520(M) 1530(T) 1550(Tc)
2次車 1610(Mc) 1620(M) 1630(T) 1640(Tc)

番台別概説

0番台

デビュー当初に1989年10月から11月にかけて4編成4本(16両)が新造されたグループ。概ね宝条工廠から出荷されたそのままの仕様であり、変更点は塗装変更・保安設備の増設にとどまる。

更新工事

改修工事

2005年から、1501F編成から改修工事が順次施行されている。改修内容は以下のとおりである。

  • 前面前照灯のLED化
  • 方向幕の全LED化
  • 車体塗装の変更、外装板の交換(1530Fのみ)

脚注

  1. 本線系統に新しい車両を導入します - 瀬田電鉄公式HP